旅の準備

一手間かかるイランの旅行準備
出発間際に準備を始めたら、今まで訪れた国に比べ、勝手が違うと思ったことがいくつかあり、バタつくことになってしまった。 まず、クレジットカードが使えないということ。アメリカとの関係が悪く、基本的には使用できないので、ホテルの予約も大きな制限を受ける。 次にインターネットの規制があること。どれほどかは分からないが、メールがちゃんと届いているか疑わしかったし、実際届かないケースもあった。 また、アライバルビザを取得する予定でいたが、これらが関係して事前準備が面倒であった。

アライバルビザ取得準備
日本で予めビザを取得しておけば安心だろうが、家族分だと手数料がバカにならないし、2週間以内の滞在だったのでアライバルビザで入国する予定でいた。 必要書類については情報が錯乱していてどこまで必要なのかはっきりわからなかった。 流動的なのか職員の裁量なのか、大使館のページに書かれていないものが必要だったり、その逆もあったりした。 これだけあれば大丈夫だろうと、出国までに下記を用意しておいた。(大使館に問い合わせたほうが確実だと思うが)

・パスポート(残存有効期間6ヶ月以上)
・写真2枚(背景白、メガネ無し、女性はスカーフ着用)
・往復の航空券
・申請料金(ドルorユーロ)
・ホテルの予約書
・海外保険の加入証明書
※実際のところは、写真もホテルの予約書も保険の加入証明も不要だった。

ホテルの予約
普段はホテルを予約せずに飛び込みが多いが、今回の場合は小さな子連れであることと、アライバルビザの申請時にホテルの予約書が必要っぽかったので事前予約することにした。 しかしながらこれが非常に面倒だった。クレジットカードが使えないせいか、booking.comとかの大手のホテル予約サイトが軒並み使い物にならなかった。 この世に存在しないかの如く、どのサイトを見ても検索にかからない状態であった。

代理店はかなりの手数料を上乗せしているっぽいので、ホテルのサイトから直接予約する方法を試してみた。 申し込みフォームのカレンダーがペルシャ歴で非常にわかりにくかったり、送信ボタンを押しても完了画面に遷移しなかったり、操作していて申し込めてるか不安なものばかりだった。 なので同時にメールでの問い合わせも試みた。ネット規制があって、gmailとかアメリカ製のサービスは使えないとの情報を得ていたので、念のためjpドメインのメアドから問い合わせることにした。 (あちこちにメールしてもほぼ返ってこないという人がいたが、そもそも届いていないのではないだろうか。)

あまり期待はしていなかったが、2つのホテルに送ってどちらも返ってきた。そして返信するとどちらも返ってこなかったという謎の事態。 予約フォーマットに記入して送り返したが確定メールが来ないことには予約が入っているかはっきりしないので心配だ。 レスポンスが遅いのと、出国間際だったので最後までやりとりができないまま出発することになってしまった。 もともと初日と最終日しか予約する予定がなかったが、きっちり予約を入れるなら早めに動いたほうが良いだろう。

※予約が入っていることに賭けて直接ホテルに足を運んだが、メールは最初の1通しか届いておらず予約は取れていなかった。

十分な現金が必要
クレジットカードもキャッシングもトラベラーズチェックも使えず、基本的には現金のみしか使えない。 ドルまたはユーロを持っていくのが良いだろう。日本円も両替できるが、これらに比べて両替できる場所が少なかったり、レート面で不利になるので、自分の場合は持ち金の8割は外貨で持って行った。

例えば体調を崩して入院した場合、治療費を工面できるまで退院が遅れるケースもあるようなので余裕を持ったほうが良い。 海外保険の加入が必須とされているので、ちゃんと加入していればキャッシュレスサービスで回避できるが、 いずれにせよイランの事情を事前に調べておかないと何かあった時に対応できないので注意が必要だ。

ちなみに、物価上昇が激しく、最新版のガイドブックを持って行ったが、特にホテルとタクシーは倍以上、値上がりしている印象だった。 念のために想定の2〜3倍の現金を持って行っていたので(9日間で妻と合計30万相当)問題はなかったが、思っていたほどゆとりはなかったので、 現金は多いに越したことはないと思う。

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